「旅の音楽家」「水カンリンバ考案者」丸山祐一郎さんよりメッセージが届きました。
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赤坂山を後に次の松波に向かう。赤坂山は、文字通り山、国道8号線沿いの小高い山の上にあり、松波は反対の海辺にある。
今回の地震は海が震源地なので海岸線は、倒壊した家屋が目だつ。それと同時に、自衛隊のテントが海辺に並び、行儀よく列んだトラックが行けども、行けどもずーっと続いていた。自衛艦もいてまるでここに基地があるかのようだ。こんな時の自衛隊は、本当にありがたい。
前回の中越地震の時もそうだった。被災した川口町の若者達がボランティアの人達と自衛隊のひ達にありがとうの会を企画した時、僕は奈良の友達と車5台で中越を回っていた。偶然そこで演奏することになるのだが、最初固い雰囲気で始まった会は、音楽の力で1時間もすると、自衛隊50人の一人一人のからが無くなってしまい、最後は地本の若者、ボランティア、自衛隊すべてが肩を組んで上を向いて歩こう100人の大合唱になった!涙、涙--今もはっきり覚えている。自衛隊の人達も、一人の人間、僕達は一人一人の顔に感謝しなくてはいけない。ありがとう。
コンビニで簡単におにぎり2個で昼を済ませ、松波デイサービスに到着。おじいちゃんおばあちゃんが眠い目をこすりながら昼寝から起きてきた。
さあ、みんなで遊ぼっ!風が吹いてきたよ!どっとど、どどうど、地震なんかどこかに、吹き飛んでしまえーもう大笑い!さあ虹が出るよーと、くるくるレインボー東京の梅ちゃんが考案したオーロラテープを利用し、しゃぼん玉のように膨らむ虹。を見せると全員が歓声!デイサービは希望の光につつまれた。後で梅ちゃんが100本送ってくれるという。
よかったね、いっぱい遊んでね。
次はトライネット障害者サポートハウスだ。町の中心、一番被害が大きかったところにある。全壊した家屋が至るところに見られ、道路にいきなり屋根だけが残っていたり、道路をふさいでいたり、あらためて地震の凄さを感じる。トライネットもそうだ。トライネット自体は、新しいので、ひびが入った程度なのだが、両側の建物が全壊!そんな中、トライネットの代表西川さんは、笑顔でぼく達を迎えてくれた。本当にいつも笑顔、パワフルお母さん!そのせいか、どの子も、どの子も元気いっぱい。よし、ここは元気があるのでSambaのリズムでPACEの風ギターから始めよう!そして楽器を渡してみんなで踊った。
最後は、やっぱりふるさと!後ろでは、涙ぐんでいるお母さんがいた。終わるとそのお母さんが近づいてきて僕の手を握り涙ながら、声にならない声でこう言った。どうもありがとう!私の家は全壊しました。その子は生き埋めになったけど助け出されました。指差した子を見ると僕のギターのすぐ前にいた男の子。ずーっと楽しそうに、楽器をしたり、歌っていた。そうですか---僕は、次の一言が出なかった。頑張っての思いを込め力強く手を握り返した---。
帰りがけ、西川さんに富山から預かった野菜をみんなで分けて、と渡した。わあーうれしい、八百屋さんで売ろうかしら?オチャメに喜ぶ西川さん、本当に素敵な人だ。トライネットを出、国道8号線に出る角の石屋さん、無事だった2羽のふくろうがこう言った。ありがとう!Marioまた来てね。柏崎は負けないよーああ、また来るね。こちらこそありがとう。
〜旅の音楽家〜Mario